翡翠とは?翡翠の石言葉の意味や翡翠のエピソードを紹介!

翡翠は日本を含む東アジアで人気がある宝石です。日本では縄文時代から交易され、日本各地に拡散した宝石です。

アクセサリーとしてはもちろんのこと、魔よけの意思としても大事にされてきました。

今回は翡翠の基本情報や特徴、産地、石言葉、翡翠に関するエピソードなどについてまとめます。

 

この記事を読んで分かること
  • 翡翠の特徴や産地がわかる
  • 翡翠の石言葉がわかる
  • 翡翠のエピソードが知れる

翡翠とは

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翡翠とはいったいどのような宝石なのでしょうか。翡翠の基本情報や翡翠の特徴などについてまとめます。

翡翠の基本情報

 

宝石名 翡翠
和名 翡翠(ひすい)
英名 jade
比重 3.2 - 3.4
硬度 6.5 - 7
主な産地 新潟県糸魚川流域

ミャンマー(カチン州)

誕生石 5月
水やぬるま湯は可

熱湯は不可

乾燥 乾燥させると変色の恐れがある

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熱湯で洗うのは厳禁です!

翡翠は古くから東洋や中米を中心に珍重されてきた宝石です。透明感のある緑色の宝石で、東洋では金以上に貴重な宝石として扱われた時代もあります。現在のメキシコにあったマヤ文明の遺跡(パレンケ)で見つかったパカル王の石棺からは見事な翡翠のマスクが出土しています。マヤ文明において翡翠は水や植物・生命・稲妻・雨などを象徴していました。これは、翡翠の色が植物など生命を連想させるものだからだと考えられています。

翡翠の語源は鳥のカワセミにあります。かつて、翡翠という文字はカワセミそのものを指していましたが、転じて宝石を意味する言葉としても用いられるようになります。英語ではジェイドと呼ばれますが、東洋や中米ほど貴重な宝石として扱われてきませんでした。

翡翠の特徴

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翡翠の硬度は6.5~7.0です。これは、オパールやラピスラズリよりもやや硬く、水晶(クォーツ)やトルマリンと同じ程度です。特定の方向に割れる性質である劈開性についてみると、翡翠はかなり低めです。ということは、力が加わって割れてしまう可能性がほかの宝石よりも低いことを意味します。

硬度が高く、劈開性が低い翡翠は比較的手入れがしやすい宝石です。基本的には、使用後に柔らかい布などで汚れをふき取るだけで十分です。もし、汚れがひどくなってしまった場合はぬるま湯に中性洗剤を入れたもので洗い、やわらかい毛のブラシなどで丁寧に汚れを取りましょう。ただし、熱にはあまり強くありませんので熱いお湯を使うのはNGです。さらに、乾燥に弱い宝石でもあるため、定期的に油分を補給するのが理想的です。

また、翡翠はエメラルドとともに5月の誕生石としても知られていますが、ともにも緑色の宝石です。

さらに、結婚20年目にあたる「陶磁器婚式」の結婚記念石ともされています。誕生石や結婚記念石として選ばれるのは、いにしえから貴ばれてきた宝石ならではといえるでしょう。

翡翠の色

緑、ラベンダー、赤翡翠

翡翠といえば緑色の宝石と考えられがちですが厳密には15種類もの色があります。これは、翡翠のもともとの色が透明で、翡翠の中にある不純物によって色が決まるからです。中に含まれる不純物としてはクロムや鉄・チタンなどがあり、これらによって緑・青・ラベンダー(薄紫)・赤などの色がつきます。代表的な色として緑・白・ラベンダー(薄紫)・黒・その他(赤など)があります。

緑色の翡翠は濃い緑のものと薄い緑のものがあり、日本では濃い緑のものが、東南アジアなどでは薄い緑のものが好まれてきました。

また、ミャンマー産の中には鉄分を多く含み、紅紫色に発色するものがあります。

硬玉と軟玉

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翡翠には硬玉(ジェイダイト)と軟玉(ネフライト)があります。

中国では古くから軟玉が珍重されていました。中国では翡翠は「玉」とよばれ、「玉」の産地として知られる中国内陸部ホータンの玉も軟玉です。日本では硬玉と軟玉は明確に区別され、硬玉が翡翠とされてきました。硬玉はヒスイ輝石から出てきているものであり、軟玉は角閃石から出てきているものと明確な区別があったのです。

しかし、明治時代に西洋の学問が日本に入ってきたときに両者の区別があいまいな西洋の基準が採用されてしまいます。西洋では翡翠の区別は不明確で、時に緑色であれば蛇紋岩ですら翡翠に区分されてしまいます。こうしたあいまいな区分の影響を受けた結果、日本の翡翠の定義があいまいになり、硬玉と軟玉の両者を含むものとなってしまいました。

翡翠の産地

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硬玉は海洋プレートが大陸プレートに沈むこむ「沈み込み帯」で生まれる宝石です。

この条件を満たすのは海溝のそばにある日本列島や東南アジア・ニュージーランドなどです。一方、軟玉は世界各地で採掘されています。ここでは、産地が限られる硬玉について紹介します。

日本の翡翠の産地

日本の翡翠の産地として有名なのは新潟県の糸魚川市周辺です。流域の新潟県糸魚川市・小谷村(おたりむら)・富山県朝日町・長野県白馬村などが翡翠産地として有名です。特に、宝石となるほどの美しい翡翠の産地は糸魚川周辺に集中しています。

ほかには鳥取県若桜町産のラベンダーヒスイや長野市琴海周辺の灰緑色のヒスイもありますが、宝石として加工できるものはまれです。

世界の翡翠の産地

硬玉の世界的産地として有名なのがミャンマー北部のカチン州です。中国南部と境を接するカチン州は、古くから中国との翡翠貿易で栄えてきました。

一時期は算出する翡翠の75%が中国に向けて輸出されていたほどです。ミャンマー産翡翠は蛇紋岩が風化してできたものであり、原石表面が錆色に覆われています。硬度が高く見栄えが良いミャンマー産は市場で高値で取引されています。中米グアテマラ産の翡翠も流通していますが、ミャンマー産よりは少なめです。

翡翠の石言葉

翡翠が持つ石言葉は「繁栄・長寿・幸福・安定」

翡翠が持つ石言葉は「繁栄・長寿・幸福・安定」です。

いずれも、現世での繫栄に結びつく言葉で幸福な生活を祈念する人々の願いが込められた石言葉だといえます。翡翠の持つ透明感のある緑色が人々に安らぎをもたらすからかもしれません。色彩学の分野において、緑は安らぎや癒しを意味するとされていますが、翡翠の持つ緑色も心に安らぎを与えてくれるのではないでしょうか。

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翡翠には幸せを願う人々の願いが込められているんですね。

翡翠に関するエピソード

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翡翠にはどのようなエピソードがあるのでしょうか。翡翠を貴重なものとして扱ってきた日本や古代から多数の工芸品を作成してきた中国での翡翠の扱い、そして最高品質の翡翠である”琅(ろう)かん”などについて紹介します。

翡翠は日本の国石

天然ジェダイド(翡翠)のルース

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2016年9月24日、翡翠は日本鉱物科学会において日本の「国石」に選ばれました。

国石とは、その国を代表する石のことで自国で産出する石を国石とすることがおおいです。縄文時代から、日本では翡翠が貴重品として扱われてきました。遺跡から出土する勾玉などに翡翠が用いられたのはそのわかりやすい例といえるでしょう。糸魚川周辺の翡翠は高い価値があるとされ、交易品として日本各地に運ばれました。

奈良時代以降、翡翠はあまり用いられなくなり、しばらく忘れられた存在となっていました。翡翠の価値が見直されたのは昭和に入ってからです。その後、翡翠はエメラルドとともに5月の誕生石として扱われるなど復権し、国石として選ばれたのです。

中国で翡翠は極めて貴重だった

翠玉白菜(すいぎょくはくさい)

古代中国において翡翠は極めて貴重な品として扱われていました。紀元前3世紀から3世紀にかけて栄えた漢王朝では金縷玉衣(きんるぎょくい)」が死者の衣として用いられました。これは、名刺くらいの大きさの玉(翡翠)を金の糸で結び鎧のようにしたもので、玉の持つ霊的な力で死者の肉体を永遠に保たせようと願って作らせたものです。王侯貴族の死衣装として用いられるほど翡翠が珍重されたことがわかります。

翡翠の工芸品として有名なものの一つに「翠玉白菜(すいぎょくはくさい)」があります。これは、下半分が白、上半分が緑の硬玉を使って作られた白菜の工芸品です。中国南部の雲南省かミャンマー産の硬玉が用いられたと推測され、彫刻の細密さや美しさは見事です。清朝の頃に作られたと考えられ、現在は台北の故宮博物院に収蔵されています。

最高品質の翡翠”琅玕(ろうかん)”とは

最高品質の翡翠は”琅玕(ろうかん)”と呼ばれます。古い時代、中国ではホータンなどで採掘される軟玉が玉として珍重されていました。清王朝(17世紀後半~20世紀初頭)の時代になるとミャンマー産の硬玉が中国に流入し、鮮やかな緑の翡翠が貴ばれるようになりました。その中でも最高品質の翡翠を琅玕と呼ぶようになります。琅玕に魅せられたのが清朝末期の権力者西太后でした。彼女が琅玕を収集したことから西洋では「インペリアルジェイド」と呼ばれるようになります。

まとめ

ろうかん翡翠のリング

今回は翡翠についてまとめました。翡翠は比較的硬い宝石で手入れも楽な方ですが、乾燥に弱いので湿度管理に注意が必要です。

鮮やかな緑の翡翠の石言葉は「繁栄・長寿・幸福・安定」であり、いずれも幸せな生活に直結するものです。

人々はいにしえの昔から翡翠に日々の生活の安定を祈っていたのかもしれません。

そんな翡翠は日本人にとって非常に身近な石であり、2016年には国石に指定されました。美しい緑の輝きを持つ翡翠は、今後も日本人をはじめ多くの人々の心を満たす存在となるでしょう。

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