ルビーに間違えられていたスピネルとは?歴史や産地、種類や宝石言葉まで解説!

ここ数年、大ブームの「スピネル」。

かつてはルビーやサファイアと混同されていたほど魅力的な宝石ということをご存知でしょうか?

今回は、その歴史や産地などをチェックしていきたいと思います。

種類や宝石言葉など気になる情報もご紹介しているので参考にしてくださいね!

この記事を読んで分かること
  • スピネルの歴史がわかる
  • スピネルの価値、種類がわかる
  • スピネルの宝石言葉がわかる
マルチカラースピネルのドロップカット (ティアドロップ)ビーズ

マルチカラー スピネル ドロップカット (ティアドロップ)ビーズ

ブラックスピネルのスライスカットビーズ

ブラック スピネル MOMO花スライス

マルチカラースピネルのボタンカット(ロンデル)ビーズ

マルチカラー スピネル ボタンカット(ロンデル)ビーズ

目次

スピネルとは?ルビーと間違えられた歴史とは?

スピネルの原石 八面体

【スピネルの基本情報】

宝石名 スピネル
和名 尖晶石(せんしょうせき)
英名 spinel
比重 3.5~3.6
硬度 8
主な産地 ミャンマー、ベトナム、スリランカなど
誕生石 8月

 

カラーバリエーション豊富で魅力的な輝きを持つスピネル。

稀少なうえ原石がダイヤモンドと同じ八面体であることから、原石、ルース、アクセサリー、天然石ビーズなど、近年注目度がぐんぐん上がってきている宝石です。

 

スピネルという名はトゲを意味するラテン語の「スピナ」が由来です。

和名の尖晶石という名からもなんとなくとがっているようなイメージが持てますよね。

これは、原石の形である八面体の結晶の端がとがっていることを指します。

ただギリシャ語で火花を意味する「スピンタリス」から来ているという説もありますから、本当のところは未だにはっきりしていないようです。

MOMO
最近では8月の誕生石に選定されたこともあり、贈り物としてもその需要は一層高まったと言えるでしょう。

スピネルの歴史

ロンドン塔

ロンドンの大英博物館

実はスピネルはその歴史を辿るのが難しい宝石です。

というのも冒頭でお話したようにスピネルはルビーやサファイアなどと混同されていたことから、スピネルとしての歴史上の記述がほとんど残っていません。

しかし今でも非常に有名なルビーやサファイアと混同されていたという事実だけでも、スピネルの美しさが素晴らしかったことが想像できますよね。

スピネルがルビーやサファイアの原石であるコランダムとは別物だと明確になったのは1783年になります。

この頃になると科学も発達し、鉱物の種類をしっかりと見分けることができるようになりました。

 

ちなみにスピネルの歴史を辿るのは難しいと言いましたが、ルビーやサファイアと勘違いされていたからこその逸話というのは、いくつか残っています。

代表的なものとしては「黒太子のルビー」があげられるでしょう。

MOMO
イギリス王室の戴冠式用の王冠に取り付けられた170カラットもの大振りのルビーが、実はスピネルだったというものです。

実際のところルビーとスピネルを肉眼で見分けるというのはかなり難しいものなので、こういったことが起こるのも不思議ではないのかもしれませんね。

 

こちらの「黒太子のルビー」は現在、イギリス、ロンドンの大英博物館に展示されています。

私も見に行きましたが、王冠に使われているという存在感、美しさから、「ルビー」だと思ってしまいました。

MOMO
しかし、建物内は全て撮影禁止なので、写真はありません。

しかも、この王冠は人気の展示物なので、歩く歩道(エレベーター)で見るようになっています(笑)

 

こちらの本の表紙にもなっています!

美しい宝石が見れて楽しい本です。

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このように少し特殊な歴史を持つものなので、実際スピネルがいつ頃からどのように扱われてきたのかは不明瞭な部分も多いです。

しかし近年ではしっかりとその価値が評価されるようになってきていますから、注目して損はない宝石と言えるでしょう。

性質と成分

レッドスピネル ピンクスピネルのビーズ

スピネルは、アルミニウムとマグネシウムの酸化鉱物になります。

元の色は無色なのですが、クロムを始めとした鉄、亜鉛、マンガンなどの含量によりさまざまなカラーに発色しています。

ルビーやサファイアと間違えられてきたと言いましたが、それにはスピネルの採掘がルビーやサファイアの原石であるコランダムの鉱床の近くで行われていることも関係しています。

鉱物こそ違いますが、両者とも美しい赤色に発色するのに関わっている成分はクロムというものになりますから見た目で勘違いされてしまうのも無理はないでしょう。

 

一般的にスピネルは、結晶形が八面体で双晶です。

この構造をスピネル型と呼ぶのですが、こちらもスピネルの特徴として覚えておくとよいでしょう。

カッティングせずとも十分美しいスピネルですが、屈折率が高いので、カット次第でさらに美しい輝きになることも魅力と言えます。

マルチカラースピネルのドロップカット (ティアドロップ)ビーズ

マルチカラー スピネル ドロップカット (ティアドロップ)ビーズ

ブラックスピネルのスライスカットビーズ

ブラック スピネル MOMO花スライス

マルチカラースピネルのボタンカット(ロンデル)ビーズ

マルチカラー スピネル ボタンカット(ロンデル)ビーズ

産地・産出地

スピネルは風化した大理石からできた、沖積鉱床から採鉱されています。

そのためどこでも採掘できるわけではなく、その産出地は限定的だと言えるでしょう。

代表的なスピネルの産地について、いくつかピックアップしてご紹介していきます。

ミャンマー

ミャンマー

スピネルの代表的な産地としてあげられるのがミャンマーです。

美しく価値の高いレッドスピネルが産出されることから注目されてきました。

赤以外にもグリーンやブルー、バイオレットなどさまざまなカラーが産出されています。

ミャンマー産は色味の強いものが採掘されることからその取引価格も高い傾向にあります。

スリランカ

スリランカ

スリランカもスピネルの産地として有名です。

レッドスピネルよりもやや赤みの少ないピンクスピネルが多く発見され、そのほかにも稀少な種類のスピネルが採掘されることで知られています。

スター効果やキャッツアイなどの特殊効果を有したものは、その多くがスリランカ産と言われています。

ベトナム

ベトナム

ベトナムでは1983年にピンク色のスピネルがたくさん発見されました。

その他にも青色のコバルトスピネルが採掘されるなど、品質の高いものが採れる地域となっています。

スピネルが発見された当初から、ミャンマー同様にスピネルの重要な産地としてあげられています。

タンザニア

タンザニア

タンザニアではスピネルの産地としては新しい地域になります。

ピンクスピネルが少量発見されて以降、赤みの混ざったホットピンクのスピネルが発見されるなどして、世界的にも有名になりました。

産出量が多いということもあり、市場にスピネルを供給するうえで大きな役割を果たしています。

スピネルの価値

実はスピネルというのは希少性の高い宝石です。

需要があるため手に入りにくいということがそのまま価値に直結しており、高値で取引されることも多くなっているでしょう。

MOMO
大粒で上質なものはほとんど見つからないことから、色やインクルージョン次第では1カラット数十万円になることもあります。

色、加工

ブルースピネルのルース

スピネルは色によってもその価値が変わります。

数ある色の中でも高く評価されるのはレッドスピネルで、その他のカラーであればブルースピネルが高値で取引されることが多いでしょう。

鮮やかなピンクスピネルも価値が高い傾向にありますし、鮮やかなオレンジもピンク同様の評価になります。

また、価値はそれほどではありませんが、人気が出てきているという意味ではブラックスピネルも注目です。

ちなみにバイオレットなどは従来はあまり人気がありませんでしたが、最近は、ニュアンスカラーを楽しむ方も増えています。

 

宝石は流通する際に加工されているものも多いですが、スピネルの場合は一般的に加熱処理が行われていないものが多いと言われています。

ただ実際には処理が行われていないというよりは、処理が施されているかどうか見極めることが困難であるというのが正しいようです。

明確に処理が施されたものか施されていないものか判断できないということは、加熱処理によってそこまで大きく見た目が変わるものでもないと言えますよね。

つまり加熱処理したものだとしてもそれほど大きく価値が下がるというような宝石ではないと思っておいてよいでしょう。

種類

スピネルにはいくつかの種類があります。

カラーによって呼び名が異なりますので、その詳細をチェックしていきましょう。

レッドスピネル

レッドスピネルのルース

透明度の高い赤色が特徴のレッドスピネル。

昔、ルビーと間違われていたのもこの種類ですね。

不純物が少なく色が均一で透き通っているのが特徴で、数あるカラーの中でも希少性の高いものだと言えるでしょう。

ブルースピネル

大粒のブルースピネルのリング

濃い青色が美しく、サファイアにも似た色合いのスピネルです。

ブルースピネルも不純物が少ないため、色むらがなく透明感のある美しさを楽しめます。

ちなみにブルーカラーの中でもコバルトが含有されているものはコバルトスピネルと言います。

ピンクスピネル

ピンクスピネルのビーズ

ピンクスピネルは薄いピンクから濃いピンクのものまで色合いが豊富です。

鮮やかで濃い色合いのものは価値が高く、ときにはレッドスピネル同等に評価されることもあるでしょう。

ピンクというと可愛らしい印象ですが、スピネルの場合は大人の魅力も感じさせてくれるようなカラーとなっています。

オレンジスピネル

赤と黄色の中間色であるオレンジスピネルは、淡い色合いのものから赤よりのものまでさまざまなものが存在します。

ハッピーなカラーが印象的ですがスピネルに黄色のものは存在しないため、もしもカラーが黄色よりの場合は注意しましょう。

別の宝石かもしれません。

グリーンスピネル

透明感のある緑色が魅力的なグリーンスピネルは、落ち着いた大人っぽさを感じさせます。

青みがかったカラーのものが多いため、緑色のカラーのものは稀少と言えるでしょう。

ブラックスピネル

ブラックスピネルのスライスカットビーズ

黒く大人っぽいカラーが印象的なブラックスピネル。

透明度は低いですが、その光沢感と色むらのなさが魅力的な宝石となっています。

他のカラーより価値は低めですが、その黒は年齢を問わず使い安いことから人気が高く需要のある種類となっています。

ブラックオニキスと似た見た目をしていますが、高級感があるのもポイントです!

パープルスピネル

紫色が特徴のパープルスピネルは、その色味も青よりのものから黒よりのものまでさまざまです。

宝石としての価値は低めですが、ニュアンスカラーの細かなグラデーションを堪能できるでしょう。

宝石言葉

情熱

スピネルの宝石言葉には、【成功・情熱・好奇心・挑戦・目標達成】などがあります。

どれも前向きで力をくれるような言葉ばかりですよね。

自己実現をサポートしてくれる力に長けた石ですから、仕事や恋愛など色々な面で叶えたい夢や目標がある人にぴったりではないでしょうか。

 

また、スピネルは色によってもその力が異なると言われています。

スピネル各色ごとの宝石言葉

レッドスピネル:生命力、活力を高める

ブルースピネル:コミュニケーションの円滑化

ピンクスピネル:困難を打開する

オレンジスピネル:意思を貫く決心を強める

グリーンスピネル:他者に対する思いやりや愛情を高める

パープルスピネル:やる気や情熱を高める

ブラックスピネル:ネガティブなパワーをしりぞける

このように色によってもその意味が異なりますから、スピネルを選ぶ際の参考にしてみてくださいね。

見た目の華やかさはもちろん、スピネルに込められた意味もあなたをサポートしてくれる役目を果たしてくれるのではないでしょうか!

スピネルは好きな色と意味を選べるので男女ともにおすすめ!

ルビー、ビーフブラッド

スピネルは現在において、価値が高く、人気のある宝石です。

色の種類が多く、また、色によって価格や宝石言葉が違います。

自信が自信を持ちたいことで選んだり、夫婦、友達などに色違いのものを持つのもおすすめです。

たくさんの色の中から、好きなものを見つけてみてください!

マルチカラースピネルのドロップカット (ティアドロップ)ビーズ

マルチカラー スピネル ドロップカット (ティアドロップ)ビーズ

ブラックスピネルのスライスカットビーズ

ブラック スピネル MOMO花スライス

マルチカラースピネルのボタンカット(ロンデル)ビーズ

マルチカラー スピネル ボタンカット(ロンデル)ビーズ

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